1 | 健康な歯周組織 |
レントゲン写真から、歯を支えている骨は正常であることが分かります。歯周ポケットの深さは3mm以下で,歯肉からの出血はありません。今までのブラッシングをこのまま続ければ問題ないでしょう。 |
2 | 軽度の歯周病(歯肉炎) |
レントゲン写真から、歯を支えている骨は正常であることが分かります。しかし、歯肉が赤く腫れていて、触ると出血します。これは、歯と歯肉の境目に溜まっている歯周病原菌が毒素を産生することに対する炎症反応です。このまま放置していると歯周炎に進行し、歯を支える骨が減少する可能性があります。治療は、正しいブラッシングの習得と歯石の除去により、歯周病原菌を取り除くことです。そうすれば、健康な歯周組織に戻ります。 |
3 | 中等度の歯周炎 |
レントゲン写真から、歯を支えている骨の減少(歯根の長さの1/3未満)が見られます。歯周ポケットは4mm以上となり、それだけ歯周病原菌が深くまで入り込んでいることが分かります。治療は、歯肉炎の時と同じように正しいブラッシングの習得と歯周ポケットの中のプラークや歯石の除去により、歯周病原菌を取り除くことです。歯周病原菌の除去後正しいブラッシングを続けると、1ヶ月後には歯肉の炎症は消失し健康な状態になります。しかし、減少した骨は元に戻りませんので、その分だけ歯肉も下がります。 |
4 | 重度の歯周炎 |
レントゲン写真から、歯を支えている骨の著しい減少(歯根の長さの1/3以上)が見られます。歯周ポケットは更に深くなり膿が出ている状態です。また歯がぐらつくようになります。治療は、軽度〜中等度の歯周病と同様に、正しいブラッシングの習得と歯周ポケットの中のプラークや歯石の除去により、歯周病原菌を取り除くことです。しかし、深い歯周ポケットの部位は外科処置も必要になることがあります。歯周病原菌の除去後正しいブラッシングを続けると、1ヶ月後には歯肉の炎症は消失し健康な状態になります。しかし、著しく減少した骨は元に戻りませんので、その分歯肉が下がり、歯と歯の隙間が大きくなります。 |
5 | 抜歯となる状態 |
レントゲン写真や歯周ポケット測定の結果、歯根の先端まで感染している歯は、治療による改善は期待できません。そのまま放置すると骨の減少が広がり、今後行うかもしれないインプラントや入れ歯の治療を難しくしてしまいます。残念ですがこのような歯は抜歯し、残った歯を出来るだけ長期間持たせることに全力を注ぎます。 |